五人囃子と五楽人
今年もあちらこちらでひな人形が飾られているのを見ました。お内裏様とお雛様だけのものから立派な段飾りまで様々な形がありますね。
さて、時々五人囃子が火炎太鼓、鞨鼓、篳篥、龍笛、笙を演奏している雅楽バージョンの雛飾りを見かけます。雅楽を演奏するものにとってはうれしいですね。でも、本来の五人囃子と違うんじゃないの?という疑問も残ります。
調べてみると雅楽バージョンのものは五楽人という雅楽を演奏する成人男性で、五楽人が飾られる雛飾りもあるんだそうです。ひな人形は宮中の結婚式の様子を表現したもの。宮中の結婚式では雅楽が演奏されるので、決して間違いではないんですね。
一方で、一般的な五人囃子はどんな音楽を演奏しているんだろう?という疑問を昔からもっていました。五人囃子は太鼓、大鼓、小鼓、笛、扇を持った少年がいます。こちらも調べてみると能楽を演奏しているんだそうです。
そういえば!和鳴会の僧侶の多くが所属する真宗興正派の本山、興正寺の報恩講(親鸞聖人のご命日法要)の最終日のお斎(おとき:食事を伴う儀式)の際には仕舞という謡いだけの能楽が披露されます。そして女性ではないですが、羽織袴姿の男性が丁寧な作法で食事を運んだり、長柄銚子や加調子など三人官女が持つもので飲み物を注いでくれます。
ちなみに前方では一段高いところで、お内裏さまとお雛様ではないですが、ご門主様とそのご息女・嗣法さまがお畳の上に座っておられます。
雛飾りは日本の伝統的な宴席の姿なんですね。そしてその様子をリアルに体験できていることをうれしく思います。
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誕生日プレゼント
4月8日はお釈迦様の誕生日。花まつりとして白い象さんのパレードや誕生仏に甘茶をかけた経験のある方もいらっしゃるでしょう。
4月1日は浄土真宗の宗祖、親鸞聖人の誕生日です。
そして今日は今月のブログを担当する私の50歳の誕生日。すみません、お釈迦様や親鸞聖人と併記するなんて、おこがましいにもほどがありますね。
年を重ねるごとに、誕生日は「また一つとった。(涙)」と嫌なものでしたが、50歳を迎えた今年は、「早く誕生日来ないかな?あと2日!あと1日!」と待ち遠しくて仕方ありませんでした。こんなのは子どもの時以来です。
ただ子どもの時とは理由が違う。"50歳目前で死にたくない!” そんな思いで無事50歳を迎えることができました。すでに亡くなった同級生や年の近い先輩後輩もいるのに、大きな事故にあうこともなく、病気に侵されることもなく半世紀生きることができた。ありがたいことです。
誕生日は生まれてきたこと、そしてここまで生きてこられたことを喜ぶものなんでしょう。
プレゼントは今日のいのちと50歳の景色。他にはありませんでした。(笑)
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雅楽に暑さは大敵
梅雨明けと共に今年も暑い夏になっています。今年は史上最も暑い夏になるという話もあります。
さて、雅楽の楽器にとって暑さは大敵です。
笙という楽器は火鉢であぶって温めないと音が出せない楽器です。それはリードの接続部の蜜蝋を温めて柔らかくしないといけないからです。
かといってあまり温めすぎるとよくありません。高温になりすぎるとリードが壊れてしまう可能性もあります。夏の高温も要注意ですね。
龍笛も吹き口の中に蜜蝋が詰められいて、これで音程を調整しています。
この蜜蝋部分が変形してしまうと音が狂ってしまうわけです。
和鳴会のメンバーにも、かつて夏場の車内の高温で龍笛の蜜蝋が溶けてしまい大変な思いをした方もいます。
雅楽の楽器には暑さは大敵です。
舞楽の衣装も真夏の暑さの中ではとてつもなく汗だくになります。
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親の想い、仏様の想い
5月第2日曜日の今日、5月12日は母の日ですね。来月には父の日もあります。どちらも親に感謝する日となっています。
さて、仏教では仏様の心を親の心に喩えられることがあります。常に子どものことを心配していて、常に見守っているやさしさ。
皆さんの親はやさしかったでしょうか?叱られたり、干渉してくる親がうっとうしく感じることもあります。「もう、ほっといて!」と親子喧嘩になった経験も多くの方が持っているのではないでしょうか?それでも親は放っておいてくれません。放っておくふりをしていても気にかけて遠くから見守っています。
仏様とは、私を取り巻く世界のことです。思い通りにならないことがあったり、どんなに一人で生きていこうと思っても、どんなに孤独を感じていても必ず関わってきます。思い通りにならないのも愛情あってのこと、そして決して見捨てない、離れない。
親の想いも仏様の想いも気づいてなかったり、突っぱねていることもよくあるでしょう。それでも注ぎ続けられている愛情に日頃は気づけていなくても時には目を向けて感謝する、大切なことですね。
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4年ぶりの報恩講お斎
11月21日から28日まで、京都本山興正寺の報恩講が厳修されました。
報恩講は親鸞聖人の命日法要で浄土真宗では一番大切な行事とされています。
その最終日にはお斎(おとき)という食事があるのですが、コロナ過を経て4年ぶりに、このお斎が復活しました。
このような時代劇のような空間でいただくお斎ですが、儀式の一部という側面ももっている食事です。
現在ではだいぶん打ち解けた雰囲気ですが、かつては能楽の仕舞があったり、もっと格式ばっていて、緊張しながら食事したものです。
4年ぶりのお斎をいただきながら、時代に合わせうところはあわしつつ、先人の想いというものは大切にしながら行事や儀式を勤めてまいろうと決意を新たに致しました。
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