雅楽に暑さは大敵
梅雨明けと共に今年も暑い夏になっています。今年は史上最も暑い夏になるという話もあります。
さて、雅楽の楽器にとって暑さは大敵です。
笙という楽器は火鉢であぶって温めないと音が出せない楽器です。それはリードの接続部の蜜蝋を温めて柔らかくしないといけないからです。
かといってあまり温めすぎるとよくありません。高温になりすぎるとリードが壊れてしまう可能性もあります。夏の高温も要注意ですね。
龍笛も吹き口の中に蜜蝋が詰められいて、これで音程を調整しています。
この蜜蝋部分が変形してしまうと音が狂ってしまうわけです。
和鳴会のメンバーにも、かつて夏場の車内の高温で龍笛の蜜蝋が溶けてしまい大変な思いをした方もいます。
雅楽の楽器には暑さは大敵です。
舞楽の衣装も真夏の暑さの中ではとてつもなく汗だくになります。
タグ:dai
親の想い、仏様の想い
5月第2日曜日の今日、5月12日は母の日ですね。来月には父の日もあります。どちらも親に感謝する日となっています。
さて、仏教では仏様の心を親の心に喩えられることがあります。常に子どものことを心配していて、常に見守っているやさしさ。
皆さんの親はやさしかったでしょうか?叱られたり、干渉してくる親がうっとうしく感じることもあります。「もう、ほっといて!」と親子喧嘩になった経験も多くの方が持っているのではないでしょうか?それでも親は放っておいてくれません。放っておくふりをしていても気にかけて遠くから見守っています。
仏様とは、私を取り巻く世界のことです。思い通りにならないことがあったり、どんなに一人で生きていこうと思っても、どんなに孤独を感じていても必ず関わってきます。思い通りにならないのも愛情あってのこと、そして決して見捨てない、離れない。
親の想いも仏様の想いも気づいてなかったり、突っぱねていることもよくあるでしょう。それでも注ぎ続けられている愛情に日頃は気づけていなくても時には目を向けて感謝する、大切なことですね。
タグ:dai
4年ぶりの報恩講お斎
11月21日から28日まで、京都本山興正寺の報恩講が厳修されました。
報恩講は親鸞聖人の命日法要で浄土真宗では一番大切な行事とされています。
その最終日にはお斎(おとき)という食事があるのですが、コロナ過を経て4年ぶりに、このお斎が復活しました。
このような時代劇のような空間でいただくお斎ですが、儀式の一部という側面ももっている食事です。
現在ではだいぶん打ち解けた雰囲気ですが、かつては能楽の仕舞があったり、もっと格式ばっていて、緊張しながら食事したものです。
4年ぶりのお斎をいただきながら、時代に合わせうところはあわしつつ、先人の想いというものは大切にしながら行事や儀式を勤めてまいろうと決意を新たに致しました。
タグ:dai
お笑いの本場で演出を学ぶ
近畿圏での仕事のついでにお笑いの殿堂なんばグランド花月に立ち寄ってきました。
これまでそう何度も足を踏み入れたわけではありませんが、毎度毎度大きな刺激を受けている劇場です。
それぞれの演者のステージが面白いのは言うまでもありませんが、劇場の演出や、演目のテンポ、全体の構成などすべてにおいて満足度が高い劇場です。
私たちも雅楽のステージを構成することがありますが、雅楽という音楽は平安時代の人のテンポ。ただでさえ現代人にはゆったりもったりしたものに感じるものです。それを趣のあるものだなぁと感じてもらえるためにはどういう演出をすればいいのか、劇場やあらゆるステージに足を運ぶことで勉強させていただいております。
タグ:dai
興正寺フェス