親の想い、仏様の想い

5月第2日曜日の今日、5月12日は母の日ですね。来月には父の日もあります。どちらも親に感謝する日となっています。
さて、仏教では仏様の心を親の心に喩えられることがあります。常に子どものことを心配していて、常に見守っているやさしさ。
 皆さんの親はやさしかったでしょうか?叱られたり、干渉してくる親がうっとうしく感じることもあります。「もう、ほっといて!」と親子喧嘩になった経験も多くの方が持っているのではないでしょうか?それでも親は放っておいてくれません。放っておくふりをしていても気にかけて遠くから見守っています。
 仏様とは、私を取り巻く世界のことです。思い通りにならないことがあったり、どんなに一人で生きていこうと思っても、どんなに孤独を感じていても必ず関わってきます。思い通りにならないのも愛情あってのこと、そして決して見捨てない、離れない。
 親の想いも仏様の想いも気づいてなかったり、突っぱねていることもよくあるでしょう。それでも注ぎ続けられている愛情に日頃は気づけていなくても時には目を向けて感謝する、大切なことですね。



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4年ぶりの報恩講お斎

 11月21日から28日まで、京都本山興正寺の報恩講が厳修されました。
 報恩講は親鸞聖人の命日法要で浄土真宗では一番大切な行事とされています。


 その最終日にはお斎(おとき)という食事があるのですが、コロナ過を経て4年ぶりに、このお斎が復活しました。


 このような時代劇のような空間でいただくお斎ですが、儀式の一部という側面ももっている食事です。
 現在ではだいぶん打ち解けた雰囲気ですが、かつては能楽の仕舞があったり、もっと格式ばっていて、緊張しながら食事したものです。
 4年ぶりのお斎をいただきながら、時代に合わせうところはあわしつつ、先人の想いというものは大切にしながら行事や儀式を勤めてまいろうと決意を新たに致しました。
 


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お笑いの本場で演出を学ぶ

近畿圏での仕事のついでにお笑いの殿堂なんばグランド花月に立ち寄ってきました。
これまでそう何度も足を踏み入れたわけではありませんが、毎度毎度大きな刺激を受けている劇場です。


それぞれの演者のステージが面白いのは言うまでもありませんが、劇場の演出や、演目のテンポ、全体の構成などすべてにおいて満足度が高い劇場です。
私たちも雅楽のステージを構成することがありますが、雅楽という音楽は平安時代の人のテンポ。ただでさえ現代人にはゆったりもったりしたものに感じるものです。それを趣のあるものだなぁと感じてもらえるためにはどういう演出をすればいいのか、劇場やあらゆるステージに足を運ぶことで勉強させていただいております。


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興正寺フェス

9月10日、京都の本山興正寺にて興正寺フェスが開催されました。
子どもさん向けの体験コーナーや御影堂の縁では吉本興業の住みます芸人がMCをつとめるステージ。
ライブペインティングや地元の学生さんの演奏などで盛り上がりました。


このイベントの大トリを務めたのが我々和鳴会の演奏。
管弦楽と、舞楽「陵王」を演奏しました。
和鳴会の会員の多くはこちら興正寺を本山とする真宗興正派の寺院の僧侶ですが、興正寺で舞楽を演じるのは20数年ぶりとなります。
京都では雅楽や舞楽の演奏はそう珍しいものではないのかもしれませんが、私たちにとっては歴史的な一日となりました。



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新しい時代の始まり!

 4月18日から20日の3日間、本山興正寺では宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要が勤められました。
 併せて平成30年の地震、台風など相次ぐ自然災害で損傷を受けた建物の修復や境内整備が完了した奉告法要と、ご門主様のご息女・華園真慶様が次の御門主となる立場「嗣法(しほう)」に就任する嗣法就任式も行われました。
 災害被害とコロナ過で十分な法要ができない状態が続いていたので、こんなに大勢の方にお参りいただいた法要は実に5年ぶり!感激しました。
 また就任式の行われた19日午後の座は嗣法様が初めて登壇。主となってお勤めをリードしたり、独吟もあり、堂々とした中にも美しい作法にこれまた感激しました。
 法要というと誰かの命日など「終わり」のイメージが強いですが、この度の法要は親鸞聖人の御誕生や浄土真宗が開かれたという「始まり」の法要。新しく整備された境内や、嗣法様の就任など興正寺にとってもこれからの新しい時代の始まりを感じる法要となりました。




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