ひさびさにいただきました。

 ゴールデンウィーク中にご法事をされたご門徒さん宅でうどんをいただきました。
 以前にもブログでお話ししましたが、香川県の中讃(丸亀市、善通寺市、多度津町、琴平町、まんのう町辺り)では、ご法事される門徒さん宅に行き、仏間にあるお仏壇に「南無阿弥陀仏」と手を合わせ、施主の方やご法事来られている方にご挨拶し終わると、「おうどんありますよ!」とか「うどんお食べになりますか?」と聞かれます。「いただきます!」と答えますと、おうどんが用意されます。お茶よりもまず先にうどんが出されます。
 中讃でうどんをご用意するほとんどのご家庭での法事のうどんは湯だめです。もう何年も前の話ですが、蓋つきの黒塗りのお椀の中にうどんを盛り、お膳用のお盆にのせてご用意されていましたご家庭もありました。
 ご法事のおうどんはお店では味わえないおいしさがありますし、おうどんをいただいてからのお勤めは少し元気をいただく気分にもなります。
 時代の流れもありますが、無くなっては欲しくない、さぬきのご法事のおもてなしです。


(注:画像は湯だめうどんではなくかけうどんです。)


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雅楽が流れる法要

 先月末、自坊で秋季永代経法要がありました。永代経法要は浄土真宗等のお寺で主に春と秋に行われている行事です。
 ここ数年、コロナ禍でお寺の行事も例年通りに出来ない状況でしたが、久々に雅楽の演奏を入れた法要となりました。
 雅楽が演奏されると賑々しい法要になります。次第にもよりますが、今回は内陣にご法中様方が入堂される時には平調の「五常楽急」、そして退出される時には「陪臚」が演奏されました。法要後には「越殿楽」を演奏していただきました。
 演奏する側になると、じっくり聴く機会があまりなかったのですが、聴いているとやっぱり雅楽は良いなあと改めて思いました。



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まずは一杯

 一般的にご法事に招かれた方は、まず最初に施主さま宅のお仏壇前で手を合わせて施主さまや参列している皆さまにごあいさつをした後はお茶が出されるかもしれませんが、香川県内のご門徒さん宅で行われるご法事ではお茶より先にうどんが振る舞われるところがあります。
 それは特に中讃地域あたりで出され、多くのお宅では「湯だめ」という食べ方でうどんがご用意されます。随分以前は県内の他の地域でも振る舞われていたそうです。
 私自身、どのような理由でうどんが振る舞われはじめたかは定かではないですが、法事のたびに振る舞うご家庭もあったり、地域にもよりますが、各家庭の宗派(浄土真宗、真言宗など)の年忌によって振る舞うタイミングが異なったりする場合もあるそうです。
 コロナ禍でうどんが振る舞われることが以前よりも減りつつはありますが、「うどんを頂いてからお勤めが始まる」、うどん県と言われる香川県らしいご法事です。



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秋の永代経法要シーズン

 9月に入ると、浄土真宗の寺院では永代経法要がお勤めされます。しかし、今年もコロナ禍の為、香川県内でもまん延防止等重点措置が適応され、各お寺の状況などによっては中止や内勤めになっております。
 コロナ禍以前は和鳴会に所属する寺院でそれぞれのお寺へ参って、お勤めをしたり、法要に応じて雅楽も演奏しておりました。お寺の場合、雅楽は演奏や舞楽のためだけではなく、法要に出勤している導師や法中(ほっちゅう=お坊さん)の動作の中で演奏される時があります。主に導師がご本尊の手前にある正方形の畳の所(礼盤・らいばん)に上がる時と下りる時、そして本堂の内陣(ないじん)や余間(よま)に出勤している僧侶が本堂内から退出する時です。



 すべての寺院で行われてはいませんが、参詣者の皆さまが安心してお寺にお参り出来るように努めながら、またいつか雅楽が奏でられる法要が出来たらと思っております。


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また開催できる日を目指して、おめでたい曲を練習中!

 先々月から萬歳楽(まんざいらく)を練習しております。この萬歳楽の由来は諸説ありますが、左方四人平舞で古来より皇室では天皇の即位に用いられるように祝い事によく演奏されるめでたい曲です。
 舞人をされる方も大変です。身につける装束はなんと十点もあります。はじめに左方の襲(かさね)装束を着ます。下襲(したがさね)・半臂(はんぴ)・忘緒(わすれお)・表袴(おもてばかま)・赤大口(あかおおくち)・鳥甲(とりかぶと)・踏懸(ふがけ)・絲鞋(しかい)・金帯(きんたい)の順につけていきます。
 和鳴会でも数年前に二人舞ではありましたが演奏会で披露しました。
 またいつか再開の目処がたったら開催する定期演奏会に向けて予定していた今月の練習も県内が新型コロナの感染拡大防止集中対策期のため様子をみて中止となりました。ですので再開のためにも自宅で自主練です。




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