興正寺フェス

9月10日、京都の本山興正寺にて興正寺フェスが開催されました。
子どもさん向けの体験コーナーや御影堂の縁では吉本興業の住みます芸人がMCをつとめるステージ。
ライブペインティングや地元の学生さんの演奏などで盛り上がりました。


このイベントの大トリを務めたのが我々和鳴会の演奏。
管弦楽と、舞楽「陵王」を演奏しました。
和鳴会の会員の多くはこちら興正寺を本山とする真宗興正派の寺院の僧侶ですが、興正寺で舞楽を演じるのは20数年ぶりとなります。
京都では雅楽や舞楽の演奏はそう珍しいものではないのかもしれませんが、私たちにとっては歴史的な一日となりました。



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師の願い

 声明(お経等に節をつけて唱える)の師匠から拝借した天台宗の声明本に『九條錫杖』がある。
 盂蘭盆会に施餓鬼法要として「九條錫杖」が用いられるのだが、九條全曲唱誦すれば一時間近く要する曲である。

 我々の声明の源流は天台声明であるのだが、師匠は京都大原に通われ天台声明を学ばれた。『九條錫杖』は昭和60年2月9日に購入し、同年3月7日午前大原実光院に於いて学ばれている。声明本に書き込みがあり、「真宗では願生偈にこの節をつけている。永らく法要で使っていないので習礼をしてどこかで使ってみたい。」とある。

『魚山余響』に
「願 生 偈
  此本ハ就西本願寺先御門跡三回忌墨譜依懇望以功音錫杖新書之畢
    享保十二丁末年二月 日 大僧都 珍雄
右信解院殿御三回忌ノ時ナリ 信順院殿懇望ニ依リ製セラレタルナリ珍雄ハ后ニ城南院大僧正ト申ス幸雄ノ弟子ナリトキヽツタヘタリ」

 信解院(本願寺第十四世寂如)三回忌の時に信順院(本願寺第十五世住如)の懇望により享保12年(1727)珍雄が、九條錫杖の譜を願生偈につけている。

 近年用いることがない声明曲であるが、師の願いを和鳴会で実現してみたい。



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継承

 7月から大熊前会長の後を受けて新しく会長になりました岸上雄志です。よろしくお願いいたします。
 まずはじめに、全国各地で起きました大雨による災害でお亡くなりになりました方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 5月から新型コロナも5類に移行し、いろいろな行事や活動が再開し始めた矢先に、予想もしない自然災害が起こり、思うように生活ができない日々が続いております。
 歴史を振り返ってみますと、私たちのご先祖様もこれまでに数々の天害や人災に合いながらも、それを教訓として復興してきました。
 和鳴会も、これまでにたくさんの先輩方のご苦労により今に受け継がれています。どの時代も決して順風満帆な時はなく、今の私たちにはわからないご苦労をされてきたことを考えますと、先輩方の思いをしっかりと受け継いでいかないといけないと身が引き締まる思いです。
 会の活動を通して、雅楽や声明の普及や継承、会員やご縁のある皆様の幸福に少しでも貢献できますように励んで参りたいと思います。
よろしくお願いいたします。

会長 岸上雄志


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これから

 今仕事の兼ね合いで良く京都に行くことがあります。2年前から京都に行く事が増えたんですが、その時はまだコロナの真っ最中だったので本当に人がいませんでした。本当にびっくりするぐらい!ホテルも安く飲食店はがらがらお土産物店は閉めていました。それが今では観光客、修学旅行生、外国人の方々で一杯です。ホテルは宿泊料も高くて飲食店は平日でも予約なしでは入れない時もあります。戻ってきたなーと思います。
 和鳴会も7月から新体制でスタートします。コロナで失われた活動も、次年度からどんどんと動いて行くと思います。新たな体制でスタートする和鳴会の活動を楽しみにお待ち下さい。
                                        会長 大熊真司



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ひさびさにいただきました。

 ゴールデンウィーク中にご法事をされたご門徒さん宅でうどんをいただきました。
 以前にもブログでお話ししましたが、香川県の中讃(丸亀市、善通寺市、多度津町、琴平町、まんのう町辺り)では、ご法事される門徒さん宅に行き、仏間にあるお仏壇に「南無阿弥陀仏」と手を合わせ、施主の方やご法事来られている方にご挨拶し終わると、「おうどんありますよ!」とか「うどんお食べになりますか?」と聞かれます。「いただきます!」と答えますと、おうどんが用意されます。お茶よりもまず先にうどんが出されます。
 中讃でうどんをご用意するほとんどのご家庭での法事のうどんは湯だめです。もう何年も前の話ですが、蓋つきの黒塗りのお椀の中にうどんを盛り、お膳用のお盆にのせてご用意されていましたご家庭もありました。
 ご法事のおうどんはお店では味わえないおいしさがありますし、おうどんをいただいてからのお勤めは少し元気をいただく気分にもなります。
 時代の流れもありますが、無くなっては欲しくない、さぬきのご法事のおもてなしです。


(注:画像は湯だめうどんではなくかけうどんです。)


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